どうも大谷です。
前回はポーランドの野球場などについてお話しましたが、今回はポーランドの野球リーグについて話していきたいと思います。
日本人のほとんどの人が、ポーランドの野球リーグについて全く想像がつかないと思いますが、
ポーランドの野球リーグは1部と2部があり、クロアチアより規模は断然上です。
それもそのはず、ポーランドの人口は約3840万人。
クロアチアは400万人。
ちなみに東京は1200万人ほどです。
なるほど、けっこう人いますね。いや、クロアチアが少なすぎるだけか。
ポーランドはけっこう大きい国なので、遠征が大変のようです。(日本より少し小さい程度)
基本バスや車を使っての移動となります。
残念ながら現在は移動で馬車は使っていません。
だいたい週末のどちらか1日にダブルヘッダーが行われています。
土日1試合ずつだとホテル代などがかかり、経済的に難しいためダブルヘッダーとなっています。
これはドイツの2部リーグと同じですね。
2019年シーズンは年間20試合プラス、プレーオフという形でシーズンが行われました。
渡辺龍馬選手が所属しているリブニクは2年連続で優勝していましたが、今年はケガ人続出で3位という成績に終わりました。
僕もリブニクの試合を3試合観戦しましたが、正直ケガしている選手が多いということで、チームのレベルに関しては正確な回答は出せません。
何と言ってもエースは8種類の球種を持つようで、酔っ払いながら一生懸命僕に伝えてきました笑
8種類って、ポーランドのダルビッシュかとツッコミそうになりました。
彼もケガをしていたので僕は実際に見ていませんが、なかなかいい投球をするようです。
僕はポーランドに行くことを何人かのクロアチアのチームの人達に伝えると、ポーランドの野球のレベルはvery badだよと言われました。
しかし、実際に試合見たり、練習一緒にやった感想は、そこまでディスルほどか?でした。
言うほど大差ないんじゃない?というのが正直な感想です。
確かにクロアチアの方が代表も国内リーグもポーランドより上だと思いますが、
なんかクロアチアで噂で聞いていたのとちょっと違いましたね。
でも、これにはちゃんと訳があります。
3、4年ほど前までポーランドの野球リーグのレベルは本当に酷かったそうです。
現に、ポーランド人選手も数年前まで、ポーランドリーグのレベルはかなり低かったと僕に教えてくれました。
ポーランドとあまり試合をすることがないクロアチア人は、昔の記憶しかなかったのでしょう。
渡辺選手がポーランドに来た初年度はなんと、シーズン20試合程度でチームで200盗塁したとか。
1試合10盗塁計算です笑
そりゃ優勝できるわと納得しました。
それまでほとんど外国人を取っていなかった他のポーランドのチームも、急に外国人を獲得しだしたようです。
外国人枠が3人なので要のポジションを外国人で補強すれば、チームのレベルは各段にあがります。
たまに不正して4人使ってるチームなどもあるようです笑
でも、それがokになってしまうポーランド野球。
審判団のレベルはまだまだ昔のままのようです。
外国人もアメリカの独立リーグや、メキシコのトップリーグでプレーしていた実力者たちが集い、ポーランド野球のレベルをグンと上げています。
彼らが熱心にポーランド人選手に指導することにより、各チーム全体のレベルが急速に上がったようです。
そのおかげで、もう今は200盗塁なんてできるわけもなく、フリーパスではなくなりました。
現に僕が観戦した3位決定戦のプレーオフでは相手チームはメキシコ人捕手で、リブニクも強肩捕手で、簡単に盗塁できるような雰囲気ではなかったです。
特にリブニクの捕手は、2塁まで2秒切るんじゃないかというぐらいの強肩の持ち主でした。
どうやら、僕が昔アメリカでプレーしたトライアウトリーグで、一緒のチームだったアメリカ人もポーランドリーグでプレーしているようでびっくりしました。
彼とは昔右中間コンビを組み、フライを取る時に突撃されたので、記憶に残っています。
あの巨漢に突撃されても何ともなかった自分のフィジカルはなかなかだなと、我ながら当時自分自身を褒めていました。
話を戻しましょう。
やはり外国人選手の与える影響は大きく、今となってはポーランドの1部リーグはどこのチームも外国人を補強しています。
リブニクは渡辺選手の他にも毎年日本人選手がプレーしており、今年は畠山賢二朗選手がプレーしています。
彼は秋田の社会人野球チームでプレーしていました。
レギュラーシーズンは調子が悪かったようですが、プレーオフでは固め打ちを見せ、チームに貢献していました。
初の海外でのプレーにも関わらず、チームメイトとかなり仲良くできている印象でした。
チームメイトと仲良くしている動画を見せたいとこですが、本人からNGの回答が出ました笑
まぁ、僕が彼の立場なら同じ回答をしたと思いますが笑
ちなみに渡辺選手は小柄ながら3年連続で本塁打王で、ポーランドの松井秀喜の異名を取る日も、そう遠くはないかもしれません。
フリーバッティングでも彼だけさく越えを連発していました。
結果を出しているので、子ども達からも慕われており、
ナベはオレの野球の先生だよっと言っているちびっ子もいました。
ぼくは逆に、ちびっ子にキックボードの技を教えられました。
ちなみに僕も遊んでいただけでなく、外野走塁コーチとして、外野守備の練習法や速く走る方法などを選手に伝えるなど、時には真面目にやっていましたよ。
リブニクのホームゲームに来るお客さんはほとんどが近所の人のようで、
近所のちびっ子もチームに入っていないのに、球場のスタンドでキックボードを乗り回しています。
近所の人達が球場に足を運ぶようになったのも、チラシのポスティングの影響が大きかったようです。
僕も実際にポスティングしてみました。
いつもおいしい夕飯ごちそうになっていたので。。。
これはSNSを見ないお年寄り対策のようです。
試合後にはファン一人一人とハイタッチする、ファンを大切にする姿勢は良い光景でした。
ローカルなチームは地元ファンを大切にしなければ未来はありませんからね。
今回のポーランド滞在1週間ちょい、とてもいい経験ができました。
やはり改めて思ったのが、百聞は一見に如かず。
自分が見て体験して、初めて真実を語れるなと。
フットワークの軽さが売りなので、次はあなたのところへお邪魔するかもしれません。
最後に、渡辺さんを中心にポーランドでお世話になった全ての方々へ、お礼申し上げます
ありがとうございました。
Thank you so much!
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“ポーランドリーグの野球事情。ここ数年でレベルが上がったわけとは?” への1件の返信