目次
・はじめに
みなさん、突然ですがグロインペイン症候群というケガを知っていますでしょうか?
別名、鼠蹊部痛症候群と言います。
僕は2016年の2月にこのグロインペイン症候群を発症してしまい、結局完治するのに1年弱もかかってしまいました。
主にスポーツ選手のケガらしく、スポーツをしていない人には滅多にならないケガみたいです。
今日はこの厄介なグロインペインの治療方法や、やってはいけないこと、グロインペインになった原因などを体験談を交えながら、話していこうと思います。
まずはこちらの日本整形外科学会のホームページの抜粋一部をご覧ください。
他の競技と比べサッカー選手に多く見られ、一度なると治りにくいのが特徴です。
体幹から股関節周辺の筋や関節の柔軟性(可動性)の低下による拘縮や骨盤を支える筋力(安定性)低下による不安定性、
体幹と下肢の動きが効果的に連動すること(協調性)が出来ず不自然な使い方によって、これらの機能が低下し、
痛みと機能障害の悪循環が生じて症状が慢性化していきます。
何らかの原因で可動性、安定性、協調性に問題が生じたまま、無理にプレーを続けると、体幹から股関節周辺の機能障害が生じやすくなります。
また、片足で立ってキックを多くするサッカーの動作そのものが発症の誘因になります。
貼り付け元 <https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/groin_pain.html>
このグロインペイン症候群はサッカー選手の職業病と呼ばれており、サッカー選手にとても多いケガです。
それでも、中日ドラゴンズのプロ野球選手、平田良介選手もグロインペインになっており、サッカー選手だけのケガでないことがわかります。
それでは僕の体験談を交えつつ、経験者の立場からアドバイスできるところはしていきます。
特に症状に関しては経験者ならではの伝え方ができるかと思います。
・グロインペインになった状況
僕がグロインペインを発症したのは、おそらく野球の試合中でした。
当時はオーストラリアの野球リーグでプレーしていたのですが、
シーズンも残すことあと2試合という時でした。
その試合前、僕は腰に痛みがありました。
あと、2試合だしなんとか乗り切れるかなと思っていたんですが、当時なかなかの痛みだったので、今思えばプレーしたことが間違いでしたね。
その試合中に、おそらく腰が不安定だったせいで、足にも負担がかかり、軽い肉離れをしてしまいました。
これは無理だと思い、ジョン!無理だ走れないと。当時のオーストラリア人監督に伝えたところ
ナオキさん、もうベンチ私しかいないからもう少し頑張ってっと笑
結局その回で僕はベンチに下がりましたけどね。
ちなみに当時の監督は元オーストラリア代表監督でもあり、当時レッドソックスのスカウトでした。
そして、次の日股関節が痛いことにも気が付きました。
僕がグロインペイン症候群になった原因として考える2点。
・原因
腰の痛みを抱えてプレーしてしまったこと。
腰をかばい、可動性、安定性、協調性に問題がありながらプレーしたことが大きな原因かと思います。
試合前のストレッチが十分でなかったこと。
もちろん試合前にストレッチはやりましたが、僕みたいな身体が硬く、柔軟性がない人はもっとストレッチに時間をかけないといけません。
ケガをしやすい選手は試合前は特に入念にストレッチをしましょう。
これでケガを防ぐ確率がグンと上がると思います。
股関節の柔軟性がなく、可動域に問題があったこと。
もともと体が硬いんですが、股関節周辺の柔軟性がなかったため、グロインペイン症候群になったのだと思います。
股関節が柔らかい人はグロインペインになる確率は低いはずです。
やっぱスポーツ選手にとって柔軟はとても大事です。
・症状について。
ぼくのグロインペインになった症状は、特別痛いわけではない。
歩く分には問題なく、日常生活には支障がない。
走ると股関節の力が抜ける。
と言った感じでした。
でも、中日ドラゴンズの平田選手は歩くのも痛いと言っていたようなので、人それぞれ症状は違うのかもしれません。
たまに歩いていてもガクッと股関節の力が抜けて痛みが出ることもありました。
普通に歩いていたら、股関節に力が入らず、つまずいてしまいそうになる感じです。
・治療法はあるのか?
今のところグロインペインの特効薬などはありません。
なので、自然治癒しかないのです。
そもそも、グロインペインとは、恥骨という骨盤を形成する骨の一部の結合部分(要するに急所の上にある骨)が炎症していることです。
当時はオーストラリアにいたので、その時に炎症という単語(inflammation)を覚えました。
この単語はもう忘れることはないでしょう。
ただ、炎症している部分は急所の上なのに、痛みは股関節(太ももの付け根らへん)なのです。
ちょっと変ですけど、まぁそういうものみたいです。
骨が炎症しているので、なるべくその部分を使わないようにすることが、一番早く治す方法みたいです。
ただ、歩くだけでも股関節を使うので、全くその部分を使わないというのは、現実的に不可能です。
これが原因で治りにくいのです。
そして、ただ寝てればいいっていうものでもなく、何もしないとその部分の筋肉は弱まってしまいます。
ぼくは最初オーストラリアの日本人通訳がいる総合病院で診てもらいました。
http://www.nihongoiryo.com.au/
日本人スタッフの方が優しく接してくれます。
本当にここの病院にはお世話になりました。
当時はクレジットカードに付いている海外保険を適用させていただきました。
なので、治療費は0円でした。
ちなみにこの保険がなかったら10万円はゆうに越えていました。
ぼくは半年間、週1でお世話になったので。。。
ちなみに、建て替えなども一切しませんでした。国によっては建て替えもしないといけないかもしれませんが。
海外旅行や、留学の際、3か月までならクレジットカードの保険が下りますので
海外へ行く際は、クレジットカードを絶対に持っていくことをオススメします。
ちなみに僕は当時visaカードを主に使っていましたが、紛失したときのために、違う会社のクレジットカードも持っていき、二枚必ず持って行っていました。
僕がなぜ半年間保険を使えたかは、こちらから。
日本ではまず、整形外科に行くのがいいと思います。
ただ、このグロインペインになる人があまりいないので、少し診てもらっただけじゃ、医者もわからないと思います。
もし、あなたの股関節の痛みが、僕の症状と似ているなら、レントゲンを撮ることをオススメします。
レントゲンを撮らないと、骨が炎症しているかどうかわかりませんからね。
ただ、レントゲンは放射線が発生するので、あまり急所付近を撮るのはよくないみたいです。
撮りすぎ注意ですね。
あと、オーストラリアで僕は注射も打ちました。
打てば早く治るかもしれないと言われたので打ったんですけどね、これは後悔しています。
劇的に早く完治しないですし、副作用でおできみたいなのが下腹部にできました。
なにより、めちゃくちゃ痛かったです。なんたって急所の近くですから。。。
そして、この注射が何万円もしてびっくりしました。
保険で下りましたが。
僕はグロインペインとわかってから、フィジオセラピーでお世話になりました。
グロインペインになると、腹筋などの主に体幹を鍛えなさいと言われました。
その理由としては、筋肉で腰回りをカバーするという意味になります。
腹筋系の股関節に負担のかからないトレーニングをしましょう。
・完治してから再発はあるのか?
これはあります。
現に僕は再発しました。
最初はグロインペイン症候群だとは知らなかったので、とりあえず走る系のトレーニングは自粛していました。
すると1、2か月でだいぶよくなりました。
これなら試合にも出れると思い、当時オーストラリアでいうウインターリーグに出場。
ここで、思い切り走ったことにより、またあの力の入らない痛みが出てしまいました。
治りかけだったのが、ここでまた0からのスタートとなってしまったわけです。
それから半年後、軽症ですが再発しました。
ただ、ちゃんとレントゲンを撮ってないので、どの程度の炎症だったかわかりませんが、痛みが前回と全く同じでした。
でも、この時は2か月ほど無理しないでいたら治りました。
最後の再発から2年ほど経ちますが、今は特に問題ありません。
まとめ
グロインペインは完治したかどうか非常にわかりにくいケガです。
絶対に無理はせず、少しずつ様子を見ながら次のステップを踏みましょう。
僕もこの再発がなければ3か月ぐらいで治ったと思うのですが、再発したことにより完治に10か月近くもかかってしまいました。
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