こんにちは大谷です。
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最近はメキシコで元横浜の久保投手や荒波外野手がプレーしていたり、オランダで元ソフトバンクホークスの吉村選手がプレーしていたりと、メジャーリーグ以外の海外リーグが身近に感じてきた気もします。
アメリカメジャーリーグ以外にも野球リーグはたくさんありますが、野球だけで飯を食えるリーグはごくわずか。
普通の日本のサラリーマンぐらいの給料を野球で稼ぐということは本当に大変なことです。
アメリカ独立リーグの一番下のレベルになると月給2万円程度。本当におこずかいみたいなものです。
中には160キロ近く投げる選手がいるのにこの給料です。
むしろ給料日になってもなかなかもらえないなどもよくある話です。僕が練習生として乗り込んだ時のチームは当時そんな感じでした。
ただ、ほとんどの場合住むとこは提供され、食事も付くなど、あまりお金を使うことはありません。お金を使う時間もあまりありませんが。
アメリカ独立リーグの場合はもちろん、リーグのレベルが上がっていけばいくほど平均月収もあがります。
それではヨーロッパの野球リーグはどうでしょうか?
こんな記事を見つけました。
リーグには結構格差があって、上位1、2チームは、野球だけで生きていくチームでした。チームだけでなく国からもお給料を貰っている選手もいて、40,50万とかそれなりに稼いでいましたね。お給料を貰いながら野球ができている選手もいれば、働きながらであったり、学習するためにチームに所属している選手もいたり様々でした。日本で言う「プロ野球」ではなくて、年齢、学歴関係なく、多くの人たちが集まってチームが成り立っていました。
https://full-count.jp/2019/07/23/post448649/
これはオランダ野球のことですが、実際にここまでの給料をもらっている選手はほんの一握りだと思います。
選手全員が50万円もらっていることはありえないので、勘違いしないようにしましょう。
2019年オランダでプレーしている元NPBソフトバンク・ホークスの吉村選手でさえ、無給というニュースが流れていましたから。。
それではイタリア野球の給料はどうでしょうか?。
2013年当時、イタリアの名門ネットゥーノにバットボーイとして潜入した時に聞いた話です。
イタリア人選手も給料もらっていましたが、若い選手と実績のある選手の給料はもちろん差があったみたいです。
若手はだいたい5万円ほどでした。
ネットゥーノの外国人選手たちの給料は選手によって差があったみたいです。
詳しい金額までは聞いていないのでわかりませんが、ぼくの推測だとアメリカの3Aから来ていた選手が一番もらってそうな感じはしました。
その他の選手はキューバリーグの強豪チームの先発投手とキューバリーグでそこそこ活躍していたらしい外野手。
そして、ベネズエラ人右腕。ベネズエラ人投手がイタリアの前どこでプレーしていたかは忘れました。
おそらく一番給料が低い外国人は月10万程度だったと思います。
イタリアの外国人選手がチームから提供されていたものは以下となります。
・住まい
・いつ動かなくなっても不思議ではないほどの古い車
・指定されたレストランでの昼食、夕食が無料。
・飛行機代
・給料
・チームのカバンやパーカーなどの備品
これほどの好待遇はヨーロッパのチームではなかなかないと思います。
イタリアでも球団によって異なるので、金持ち球団はもっと待遇がいいでしょうし、貧乏球団はさらに条件は下がります。
ネットゥーノは当時からイタリア人選手には給料未払い問題などが起きていました。
怒った選手が練習をボイコットするなんてこともありました。
ネットゥーノは今でも金銭問題などがあるみたいで、多くの主力選手が他球団に移籍しています。
ぺぺ、アレッサンドロ、パオリーノ、ルーカなどなど。懐かしい。
続いてドイツ、ブンデスリーガ一部。
クロアチア人のアントーニオがドイツのシュトゥットガルトから帰国して、聞いてもいないのに給料などの待遇を教えてくれました笑
・彼は来年給料が月12~13万ほど。
・無料の住まい
・食事
・ドイツまでの交通費
・シャツや短パン、バットなどの備品
彼は二刀流で活躍したためドイツでも給料がいい方です。
もちろんドイツも球団によって差があります。
去年までドイツ1部でプレーしていた他のクロアチア人のチームメートは月8万弱ぐらいだったみたいです。
ちなみに、基本的にドイツ人プレイヤーは給料が出ていないみたいです。
もらっている選手がいたとしても数人でしょう。
主に外国人選手のみです。
それではここから僕の給料
僕は2018年ドイツブンデスリーガ2部のダルムシュタットで選手兼監督をやっていましたが、当時の給料は月5万円ちょいの半年契約。
なので、ぼくの野球での年棒は30万ちょいだったということになります。。
そして、今年のクロアチアはというと。
クロアチアでの僕の年棒は0円です。。
悲しい。。
最初、おこずかい程度の現金をもらったのみです。
チームから支給してもらっているものは、
・アパートの一部屋。2LDKで一人暮らしなので快適ではあります。
・クロアチアの携帯電話。
・自転車。タイヤがすり減りすぎて急カーブしたらコケます。
・一番最初、生活に必要なものと1週間分ほどの食料を購入してくれました。
・遠征の時の食事代と時たまホームゲームの時の食事。
・チームのスポンサーレストランで昼食が無料。
うちのチームで野球選手としてだけで給料をもらっている選手はいません。
うちに限らず、クロアチアリーグで野球選手として給料をもらっている選手はごくわずかです。
中には20万以上もらっている選手もいますが。。
クロアチア人プレイヤーはみんな他に仕事をしながら野球をしています。コーチを除いて。
給料をもらっていないのにどうやって大谷は生活しているのか?よくある質問です。
日本にいる時に働いて貯めたわずかな貯金を崩しながらクロアチアで生活しています。
こっちではだいたい月3万円ぐらいあれば暮らしていけてます。物価が安めで助かっています。
まぁ、僕は毎月1万5千円ぐらいしか使っていません。
野球で食べていくのは難しいです。
でも、若いうちしかできない良い経験させてもらっています。
海外で野球をするのは今年で最後にしようかと思っていたので、給料が出ないクロアチアにきました。
ただ、野球関係の仕事が見つかったので、来年もやる可能性はありますが。。まぁ、まだ未定です。
ヨーロッパの上の方のレベルの国だと、基本的に選手だけで給料が出ます。
ヨーロッパの中でも野球が盛んじゃない国は、コーチ兼任でないと給料はなかなかの低い額になります。
ヨーロッパでは給料をもらえたとしても、20万以上もらえることはかなりレアなケースです。
でも、なぜそんな低い給料なのに南米などの野球強豪の国からヨーロッパに来るのか?
イタリアにいた時のキューバ人に話を聞きましたが、キューバリーグはレベルが高いけどお金が出ないから、給料もらえるならどこでも野球やるよと言ってました。
確かキューバリーグは500円しかもらえないとか当時言ってたような気がします。笑
現チームメートのベネズエラ人のカルロスも、ベネズエラのプロリーグでプレーしていた経験があります。
昔は給料そこそこだったけど、給料が1万円ぐらいしか出なくなったと語っていました。
彼はそこからスカウトされ、野球マイナー国のセルビアでプレーし、今年からクロアチアでプレーしています。
彼らはやりがいより、いかに条件がいいとこで野球ができるかを優先している選手も多いです。。
物価が違うことも影響していますが。
まとめ
日本にはレベルの高いNPBを始め、社会人野球や独立リーグが国内にあり、わざわざ海外に野球で出稼ぎに行く必要はありません。
これがヨーロッパリーグにラテン系の選手が多い理由でしょう。
ちなみに南米系の選手は母国の家族に仕送りしている選手も多いです。
今回アメリカとヨーロッパ野球の給料事情について話していきましたが、野球で飯を食べるのは厳しいことが改めてわかったかと思います。
でも、野球だけしてお金がもらえるということは、とても幸せなことでもあると思います。
“ヨーロッパ野球、アメリカ独立リーグの給料事情。大谷の給料はいくら?” への1件の返信